帰国してから約一ヶ月が過ぎましたが、テピカリでの日々が懐かしく思い出されます。
今回の旅行では、家内と二人でテピカリのメゾネット・スイートに元旦を挟んで4日間滞在しました。ヴィラタイプの宿は初めてであり、また、雨季のバリも初めてであったため、行きの飛行機の中では少々不安がありました。しかし、テピカリに着き、メゾネット・スイートに入ってみると、その広さと落ち着いた室内にとても満足しました。また、翌朝、庭を見てみると、たくさんの花が咲き、たくさんの鳥がさえずり、その場所をとても気に入ってしまいました。
ホテルのスタッフの皆さんには、とてもお世話になりました。食事とハウスキーピングをしてくれたエルニィとコミンの二人と片言の英語で話しをするのは、とても楽しみでした。彼女達は、部屋に来ると床にペタンと座って気さくに話をしてくれ、そのため部屋がにぎやかで明るくなりました。ホテルでは決して味わえない交流でした。最終日に私はひどい腹痛を起こしたのですがその時には、皆さんに大変ご迷惑をおかけしました。ニョマンさん(私達のガイドをしてくれました)にデンパサールの病院に連れて行ってもらいましたが、とても心強かったですね。
大晦日には、滞在されていたフランス人オーナーさんが主催されたパーティに招待され楽しい時間を過ごさせてもらいました。皆さんの口にあうかな?と思いつつ持っていった地元の日本酒がことのほか人気で、とても嬉しく思いました。聞くところによるとテピカリでは以前から日本酒が人気とのこと、また滞在する機会があれば手土産にしようと思っています。パーティでは、ショゲッ・ブンブンを“体験”しました。踊るのは少し恥ずかしいものがありましたが、踊っている最中は着飾ったダンサーを目の前で見ることができ、とても貴重な体験をさせてもらいました。とても楽しい雰囲気が流れ、心地よい時間を過ごすことが出来ました。また、一月一日は私達の結婚記念日だったのですが、それを皆さんに祝ってもらえて忘れられない日となりました。とても感謝しています。家内は、その日にエルニィから借りて着させてもらった服がとても気に入り、エルニィのうちの近所にある、村の仕立て屋さんで服を作ってもらいました。そのような体験は家内も初めてであり、とても喜んでいました。
旅行前はいろいろ行きたい場所があり、予定をたてていたのですが、二日目あたりから、外へ出ても、“早くテピカリに帰ってのんびりしたい”と思うようになりました。静かでゆっくりと時間が流れるテピカリの雰囲気を味わってしまうと喧騒の中に出てゆくのが億劫になってしまいました。そのため、予定は次回の旅行への心残りとして残しておくこととして、そのかわり、ヴィラでマッサージをしてもらったり、プールで泳いだりと、テピカリでの生活を楽しみました。“ひきこもりがち”になったのは外の食事よりエルニィの料理の方がおいしかったというのも大きな理由です。エルニィは、いろいろな私達の我侭を聞いてくれて、ロブスターが食べたいとか、ドリアンを食べてみたいと言うと買ってきては食べさせてくれました。私達は大食漢だったらしく、気が付かぬうちにテピカリのメニューをほとんど食べた様です。それだけ、エルニィの料理は我々の口に合っていました。
最終日にコミンのお父さんが他界されました。前の日に、病気だということを聞いていたのでショックでした。エルニィに“香典”を渡してほしいと頼むと、「直接渡した方がコミンも喜ぶ」と言って、スタッフの方と一緒にコミンのお宅まで行き、彼女のお母さんに“香典”をお渡ししました。でしゃばりではないかな、と思いつつ行きましたが、違和感なく迎えられて少し驚いたと同時に、自然に溶け込めたことを嬉しく思いました。
今回は、のんびりしたけれど、いろいろなことが経験でき、少しですが深くバリを知ることが出来た旅になりました。それもテピカリに滞在できたおかげです。テピカリは、バリの人々と自然にどっぷりと漬かりたい方には是非お勧めしたいヴィラです。最後になりましたが、このたびの旅行で矢嶋さんには大変お世話になりました。ご一緒に滞在できて、これほど心強いものはありませんでした。とても感謝しております。有難うございました。 |